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<レッツ資産承継セミナー>老朽化建物とは?これからの時代を見据えた 老朽化建物の建て替え術

情報誌レッツプラザ2025年Spring号より引用

2025年1月30日(木)、老朽化建物の建て替え術に関するセミナーを開催しました。第1部では株式会社ニッセイ基礎研究所の佐久間誠氏が建設・不動産市場の分析について、第2部ではレッツの担当者が時代に合わせた建て替え手法について、また第3部では本誌の「骨太〝法務〟塾」(11ページ)を執筆されている江口正夫氏が建て替え時の立ち退き問題について解説しました。今回は、第1部と第3部の概要をご紹介します。

避けては通れない立ち退き問題 【講演者】江口・海谷・池田法律事務所 弁護士 江口正夫氏

老朽化物件の重大リスク

老朽化物件を所有していると、どのようなリスクがあるのでしょうか。その1つに自然災害によって建物が倒壊し、入居者や通行人に損害を与えた際にオーナーが負う「土地の工作物責任」が挙げられます。

倒壊した建物や塀などの設置・保存に欠陥があると判断された場合は、被害者に対して損害を賠償しなければなりません。逆に言えば、建物や塀などに欠陥がないよう修理保全しておけばオーナーが責任を問われることはないということです。

阪神・淡路大震災の際、あるホテルの天井が崩落して宿泊客2名が死亡する事故が起き、遺族が損害賠償を請求した事案があります。「未曾有の大地震なので避けられなかった」と思われるかもしれませんが、耐震性に欠陥があったとしてオーナーに合計1億円超の損害賠償が命じられました。

判決のポイントは、崩落した棟がそのホテルの中で最も新しく、それ以前に建てられた棟や近隣の古い木造住宅が倒壊を免れていたことでした。つまり、周囲との比較により、その棟には構造的に欠陥があると判断されたのです。

立ち退き問題解消の鍵は定期建物賃貸借契約

こうしたリスクを回避するためにも、建て替えなどが必要になるわけですが、その際に問題となるのが賃借人の立ち退きです。借地借家法第28条では、立ち退き請求は正当事由がないと認められず、賃貸人が正当事由を100%備えることは極めて稀です。

正当事由の不足を補うために立退料の支払いが必要となり、賃借人から高額な立退料を求められることも少なくありません。

明け渡しが成立するケースは、①賃貸人・賃借人の合意に基づく賃貸借契約の解除、②定期建物賃貸借契約による期間の満了、③契約不履行を理由とした契約の解除、④老朽化などを正当事由とする賃貸借契約更新の拒絶などが考えられます

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