コンサルティングファイル

被相続人も納得。「家族信託」を活用した円満相続

都内に敷地約200坪の自宅のほか、複数の不動産、金融資産を持つ高齢の被相続人とそのご家族からのご相談事例をもとに、「資産の組み換え」と「家族信託」を活用して、今後の課題も含めた解決に至るまでの流れをご説明します。

Step.1〈ご相談〉 高齢の父が元気でいるうちに未着手の相続対策を進めたい

今回の事例のお客様はA様のご家族。90歳のお父様は奥様と死別されており、お子様はお父様と同居するご長男様(58歳)と、ご家庭をお持ちのご次男(A様・56歳)のお二人です。

お父様は都内に敷地約200坪のご自宅のほか、複数の不動産、金融資産をお持ちでしたが、それまで特に相続対策をされておらず、相続税額も正確に把握されていない状況でした。そこで、相続を心配されたご次男様がレッツにご相談を持ちかけられました。

Step.2〈課題〉 自宅に対する高額な相続税負担と被相続人の健康状態が課題に

ご自宅分の相続税評価額を試算すると、約1億5,000万円になり、これだけでも相続税の負担額は相当な額ですので、何らかの相続税対策が求められました。しかも、ご高齢のお父様の芳しくない体調や認知症の発症リスクなどを考えれば、ご本人の判断能力がしっかりしているうちに、可能な限り迅速に対策を進めたい、とご希望でした。

Step.3〈ご提案〉 マンションへの資産の組み換えと「家族信託」の活用を提案

ご自宅の敷地は約200坪もの広さでマンション好適地であったこともあり、レッツでは等価交換によるマンション建設や敷地内での賃貸住宅の建築などの複数案をご提案しましたが、最終的には相続税の節税効果が最も期待できる「資産の組み換え」が採用されました。

具体的には、ご自宅と土地を売却した代金で区分所有マンションを5戸購入。そのうち1戸をお父様とご長男様のご自宅用、そして残り4戸を賃貸用として活用するプランです。このプランは相続税評価額を大幅に低減できるだけでなく、資産を分割することで、ご長男様とご次男様への相続を円滑に進められるというメリットもあります。

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