テラッツァ表参道 オーナー様/S様
都心の一等地で賃貸住宅を経営。激しい環境変化のなかで、税負担増加と賃料低下が課題に。
大正9年の明治神宮創建を機に参拝道として整備された「表参道」。近年では大型商業施設や国内外の有名ブランド店が軒を連ねる日本屈指のスタイリッシュなファッションストリートとして、常に華やかな賑わいに包まれています。
四季折々の表情を見せるケヤキ並木に沿って、多くの人々が行き交うこの街の地下鉄駅から徒歩6分ほど、表通りを一本入った街路の一角に、今年3月、周囲の街並みに調和しながら、ひときわ洗練された個性が光る美しい建物が完成しました。その名も「テラッツァ表参道」。アースカラーのシックなファサードが印象的な地上5階建ての店舗付き賃貸マンションです。「プロジェクトが始まった当初、担当メンバーの方から、『想像されている以上に大きな建物ができますよ』といわれましたが、完成した物件を見て、その言葉が本当だったことを実感しました」
こう語るのは、現在「テラッツァ表参道」が建つ400坪以上ものご所有地で、長年にわたって計4棟・30戸あまりの木造賃貸アパートを経営されてきたオーナーのS様。「ビルが建ち並ぶ現在の様子からは想像もつかないと思いますが、私が子どもの頃は野球ができるぐらいこの辺り一帯は何もなかったんですよ」と昔を懐かしむS様は、今から20年ほど前、昭和30年代にご両親が建てられた賃貸アパート経営を引き継がれました。
しかし、大規模開発をはじめとする近年の近隣環境の変化に伴い、数年前からアパートに空室が目立ち始め、賃料収入の低下に直面。一方、地価の上昇と共に固定資産税の負担が大きくなりつつありました。
そんな状況下で不動産資産の収益性改善のために何らかの解決策を模索していた平成17年1月、S様はお取引銀行を介して、レッツと出会いました。
「表参道」という所有地の特性と価値を最大限に引き出す、店舗付き賃貸住宅という選択。
ご相談を受けたレッツでは、活気に満ちた都内屈指の商業街区でありながら、良好な住環境も備えた表参道という土地の特性を最大限に活かすべく、さまざまな角度から周辺地域のマーケットを分析。その結果をもとに、RC造と木造の2つの賃貸住宅プランをご提案しました。
さらに緻密な検討を重ねるなかで、約400坪という広さを効率よく活用しながら最大の収益性を目指すという観点から、1~2階に商業テナント用スペース、2~5階に40~80m2台の賃貸マンション計21戸を配したRC造建築のプランに決定。建物の設計・施工に三井ホーム、サブリースによる賃貸住宅運営に三井不動産住宅リース、店舗部分のテナント仲介に三井不動産販売がタッグを組むことで、新プロジェクトチームが一丸となって始動しました。
プロジェクトでは、資金計画から収支プラン、外観デザインをはじめ詳細な建物仕様などについて、定期的にプロジェクトミーティングを開催。各社がそれぞれプロフェッショナルの立場から、より完成度の高いプランを追求していきました。
「打ち合わせの席で私たちがお聞きした意見は、その前の段階で、各社の担当者の方が繰り返し議論を交わしながら、しっかり練り上げられた” 結論“だということが理解できました。煎じ詰められたプロの意見ですし、とても頼もしく思いましたね」
S様とともにご同席いただいた奥様はミーティングについてそんな印象を覚えたといいます。
こうして最初のご相談から2年3ヵ月後の平成19年4月、建物の建設工事がスタート。約11ヵ月後に完成した「テラッツァ表参道」は、この土地の魅力にふさわしい上質な佇まいが好評を博し、募集をかけるや次々と入居者が決まっていきました。そして、完成から約半年後の現在はほぼ満室稼働。懸案だった収益性も大幅な改善が達成できる見通しです。
今回のプロジェクトを振り返ってS様は、「周辺環境の目まぐるしい変化にも耐えうる、上質な賃貸マンションができたことにとても満足しています。プロジェクトでは、資金繰りから市場調査、収支計画、建物の設計・施工、完成後の賃貸経営、管理にいたるまでワンストップでご対応いただきましたが、これからも三井さんの総合力で、より確かな資産経営にご協力いただきたいですね」
積極的にプロジェクトにご参加・ご協力いただいた上、携わったスタッフ全員を竣工記念パーティにお招きいただくなど、S様ご夫妻にはとにかく感謝の念で一杯です。
私ども三井不動産グループの総力を結集した成果をご評価いただき、大変うれしく思っております。まずは、本プロジェクトを引き続き全力でサポートしていくことが目下のテーマですが、将来を見据え今後とも末永いお付き合いをお願い申しあげます。