満身創痍の老朽マンション(練馬区)が、リファイニング建築と不動産の総合力で1カ月で満室に!

老朽化対策 リファイニング

都内N区に築40年近く、耐震基準不適合、全28戸の半数以上が空室状態という賃貸マンションを所有するA様は、これらの対応と将来的な相続対策も前提にどのような施策を打つべきか悩まれていました。青木茂建築工房のリファイニング建築と三井不動産グループの総合サービスによって、これらの課題をすべて解決し、低コスト、工期圧縮した上で新築同等の賃貸事業再開に至るまでの事例をご紹介します。

Step.4〈解決〉 満室稼働を達成し、安心のサブリースで賃貸事業が再始動

以前、レッツプラザのセミナーで青木氏の講演をお聞きになるなど、実はご自身もリファイニング建築に大きな関心をお持ちだったA様は、レッツからの提案をご快諾。計画の細部が詰められた後、改修工事へと進み、2017年1月、ちょうど築40年目を迎えた年に、新築と見まがう新たな賃貸マンションとして生まれ変わりました。

耐震性の問題をクリアし、かつては2DKのみだった住戸プランもエリアの市場ニーズの高い1LDK中心の間取りに変更。従来はなかったエレベーターの新設や共用廊下の段差解消など機能性向上とバリアフリー化も図り、さらに環境意識の高いA様のご意向も汲んで、高性能サッシ・ガラスを採用するなど省エネ性・断熱性・居住性にも十分配慮しました。

賃料は従来比で最大2割ほどアップしたにもかかわらず、募集開始から約1か月で満室となっています。建築確認申請と耐震評定および検査済証も取得し、三井不動産レジデンシャルリースによるサブリースのもと、A様の新たな賃貸事業は幸先の良いスタートを切りました。

今回の事業スキーム図
Before〈リファイニング建築前〉

「建築」と「不動産」の知見を統合。
そのバランスを図ることで全体最適を目指しました。

本件は、耐震補強など建築面を青木茂建築工房、市場性に即した住宅企画など不動産面を三井不動産レジデンシャルリースが担い、レッツが全体を統括するかたちでタッグを組んだ業務提携プロジェクトの第1号案件でした。事業性を改善しながら相続対策もできたことで、A様からは「本当にやって良かった」とありがたいお言葉をいただいています。

建替えなら解体を含めて2年程度はかかっていた工事期間も今回は約9か月と大幅に短くなり、新築物件でなければ難しいと考えられているサブリース契約も結べました。さらに検査済証を取得できることで資産価値を維持できるなど、リファイニング建築には実に多くの利点があります。すでに同様の再生プロジェクトが複数動き始めており、今後の資産再生の切り札となるはずです。

※本記事は2017年6月号に掲載されたもので、2021年12月時点の法令等に則って改訂しています。
※『リファイニング建築』は株式会社青木茂建築工房の登録商標です。(商標登録第4981412号)

宮田 敏雄

2011年三井不動産入社。
老朽化分譲マンションの建替え事業や老朽化賃貸不動産のリノベーション・コンバージョンを得意とする。

三井不動産(株)レッツ資産活用部

宮田 敏雄toshio miyata

宮田 敏雄

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