住まいと暮らしのケアデザイン住まいと暮らしのケアデザイン

五感を使って見学!体験入居で暮らしを試す五感を使って見学!体験入居で暮らしを試す

レッツプラザ2019年6月号/執筆者:渡邉 幸子

一人暮らしになり、シニア住宅への住み替えを考えた尚子さん77歳(仮名)。気に入った有料老人ホーム(以下ホーム)の見学会に参加して説明を受けましたが、「これで決めてよいのかしら?」と不安になりました…。
住まい探しのステップ(今回は⑥をご紹介します)
① 希望(ニーズ)の確認
② 高齢期の生活の場の正しい知識をもつ
③ 条件に合った施設の情報収集
④ 相談できる人や場所を活用
⑤ 資金計画を立てる
⑥ 見学や体験入居をおこなう
⑦ 疑問や不明点を確認
⑧ 契約・入居

住まいについて考えたきっかけ

尚子さんは友人の勧めもあり、住み替えを検討。インターネットで見つけた有料老人ホームを気に入り、見学会に参加して実際の部屋やレストランを見たり、サービスの説明も受けて満足しました。でも、帰宅して考えてみると「食事や介護の詳細、他のホームはどうなのか?」など、知らないことも多いと気がつきました。このまま住み替えを決めるのは不安になり、ケアデザインプラザに相談することにしました。

ケアデザインプラザのサポート

ケアデザインプラザでは、尚子さんに不安や希望を確認、「食事の味付けや時間帯、浴場の使い方、気が合うお友達が欲しい、病気になった時の対応」などのニーズを一緒に整理しました。その上でもう一度候補のホームと他のホームを複数見学して比較検討することをご提案。また、住み替え先を決定する前に体験入居を利用することもお勧めしました。

●見学は五感を使って
見学では短い時間で多くの情報を得て、チェックもおこなうため、事前の準備が重要です。まず、候補のホームをいくつかピックアップしたら、費用や設備、サービスなどの基本情報を整理して、聞きたいことをまとめます。食事は選択の決め手になる重要な項目のため、見学の予約を入れる際に試食の依頼もおこなうようお勧めしました。見学の際は、音や匂い、温度など視覚だけでなく、聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感を活用しましょう。印象や好ましい、苦手などの直感も大切です。

また、複数の眼で確認し、印象などを話し合えるよう家族や友人と一緒に見学されるようアドバイスしました。家族や近くに頼れる人がいない時は、老人ホーム等の紹介センターを活用して見学に同行してもらうこともできます。なお、ホームは多くの方が暮らす「生活の場」ですので、マナーを守って見学しましょう。

●体験入居をする前に
体験入居は、契約前に一定期間ホームでの生活が体験できるシステムです。一時金等は不要で1泊3食付きで5千円~2万円、滞在日数に応じた実費※がかかります。利用期間は1泊から1か月程度。費用や滞在できる期間はホームにより異なります。また、健康診断書を求めるところや体験入居を実施していないホームもあるため、事前に確認が必要です。
※介護保険は利用できません。費用に介護サービスが含まれています。

●体験入居はお見合い期間
自分の思い描く暮らしができるか試す機会が体験入居です。見学だけでは見えにくい、3食の食事や夜間の様子、スタッフの対応等実際にサービスを受けて確認することができます。また、ホームのコミュニティや人間関係を知り、集団生活を経験することで自分が暮らせるか見極める貴重な機会でもあります。ホーム側も他の入居者との相性をみたり、体験者がホームで生活可能かチェックします。お見合いのように双方が事前に相性を確認することで、ミスマッチも防ぎます。望んで選択したホームやシニア住宅に入居後、「こんなはずじゃなかった」、「話と違う」などの後悔をせずに済むよう、「見学と体験入居」 はセットでおこなうようアドバイスしました。

見学と体験入居で相性を確認できた尚子さん

ご友人と一緒に複数のホームを見学した尚子さんは、候補のホームが食事も好みの味付けでスタッフも手厚く、受診の付き添いもサービスに含まれているとわかり安心しました。体験入居ではお友達になれそうな入居者も見つかり、「ここなら望む暮らしができそう」と安心して住み替えの準備を進めています。

※本記事は2019年6月号に掲載されたもので、その時点の法令等に則って書かれています。

渡邉 幸子
三井不動産株式会社 ケアデザイン室
渡邉 幸子
介護支援専門員(ケアマネジャー)、社会福祉士、精神保健福祉士。地域包括支援センターの相談員として、一人暮らしや認知症の方の暮らし、介護、権利擁護などの相談に従事後、ケアデザインプラザで介護コンサルタントとして、シニアの暮らしにかかわる幅広い相談に対応している。

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